もやもや病手術退院後、久しぶりの学校は2時間コース
小児もやもや病手術後、無事に退院できた花。
退院翌日から学校に行っていいと主治医には言われていたので、
次の日から学校に行く予定でした。
しかしこの学校に行くという事がとても大変だったんです。
今回の記事では朝、花が学校のクラスに入るまで2時間かかった話について
書いていこうと思います。
1か月ぶりの学校に嫌がる花
初日学校に歩いていかせたかった理由
頭の腫れは、動いたほうが早く引くと聞いた私は、
花に歩いて学校に行ってもらいたいと思っていました。
転んだりボールが傷口に当たってはいけないので、
体育の授業禁止、休み時間の外遊び禁止。
そうなると、花が体を動かせるのは行き帰りの歩きだけだと、
私なりにちゃんと考えて、初日は心配だったので私も一緒に歩いて学校に行くということを決めたのでした。
しかし今思えば、ずっと入院生活だった花が次の日からいきなりランドセルを背負って歩いていくのは大変な事なのに、私は、漠然とした焦りから、
花にとっては大変な事を選択してしまったわけです。
雨の中、学校まで2時間かかって行った私と花
うちから学校までは、子供の足で約20分くらいです。
それなりの距離があります。
朝は登校班ではありませんが近所のお友達とグループになって一緒に歩いていきます。
お友達は同じ歳の子だけではなく、1~6年生までバラバラです。
この日も、みんなが行く時間に合わせて、朝家を出た私と花と太郎。
ここ最近はあまり雨が降っていなかったのですが、
この日に限って、冷たい雨でした。
花はランドセルを背負って、傘をもって私と花は歩いていきました。
6年生もいますし、毎日学校に行っている皆は歩くのが早く、
私と花はついていくので精いっぱい。
5分くらい歩いた時から、花の足取りが段々と重くなり、
私の手を後ろに引くようになってきました。
わたしが花の顔を見ると、
「ママはやい!!!」と怒った花の顔。
「でも行かないと、みんなと離れちゃうよ」と言ったのをスイッチに、
花の足はぴたり止まりました。
皆には、「わたしたちのペースで行くから先に行ってて~」と言い、
太郎もそっちのグループ側について、学校へ行ってしまいました。
「ゆっくりでいいから歩こう」といい、
また少し歩き始めました。
そこから5分くらい歩いたところで、花の足取りがまた重くなり、
つないでいる私の手を後ろに引き始めました。
「足が痛い」と花。
でも10分くらい歩いたので、ちょうど真ん中くらいのところまで来てしまい、
家に戻るよりは、学校に行きたいという状況でした。
お天気なら、少し座ろうかとも言えましたが、雨が降っているのでそうはいきません。
「もう少しで学校だから行っちゃおうよ」というと、
「全然もう少しなんかじゃない、遠い!!」と花が怒り始めました。
その怒って少し暴れた拍子に、傘がひっかかり花がバランスを崩し
塀に寄りかかってしまい、花のズボンが少し濡れてしまいました。
「ズボン濡れちゃった、こんなので行きたくない」と、とうとう泣き出しました。
「でも今から、帰るのはもっと大変だし、せっかくここまで来たから、行こうよ。
ズボンもそんなに濡れてないからすぐ乾くよ!」という言葉に花は
「こんなズボンじゃ嫌っていってるでしょ!!」と、
雨の降る地面に、傘とランドセルを投げ捨てました。
これには私も、カッして「なんでそんなことするの!!こんなことしてどうするの?!」と大きな声をあげてしまいました。
その拍子に花は大声をあげて大泣きました。
わたしもイライラしてしまい、「ランドセル拾って」と言いそれを聞いた花が
キーキー声をあげて叫びました。
雨の中で、もうどうしようもなくなってしまったので、
「とりあえず帰ろう」と言って、家の方向に歩き出しました。
花は、ランドセルも傘もとる気配はなく、「ママがとってきて」と言いました。
わたしはイライラしながら、ランドセルと傘を拾い、家の方向に向かって歩き始めました。
少し歩いたところで、「ママ早い」とまた文句を言う花。
わたしもイライラのまま「ランドセルも傘もママがもってるんだから、ちょっとくらい早く歩いてよ。ママも怒ってるんだからね」というと
花がまた泣き始めました。
そして花が「足が痺れた」というのです。
わたしはビックリして、まさか泣きすぎて、また麻痺がでたのか?!とびっくりしましたが、今までの時よりは足に力が入っている感じもあり、
手のしびれはなさそうでした。
「手は痺れてない?足のしびれは今までのと同じ感じのやつ?」ときくと
「手は痺れてない、足は痺れてる感じするけど、今までのかはよくわからない」と。
わたしは、あんなに大変な手術をしたのにまた痺れがでたのかと内心ドキドキしながら、なんとか家に帰りました。
家に帰り少し落ち着いた花は「さっきの痺れは寒くてなった痺れかもしれない」といってきました。
痺れの感覚は本人にしかわからないので、
わたしもそこの判断はどうすることもできず・・・
とりあえず、次の12月の受診日までにまた痺れを訴えるようなら、
病院に相談してみようと思いました。
花の性格上、ここで学校をお休みにしてしまうと、
明日以降も繰り返しそうな気がしたので、
花としっかり話し合いました。
(学校が行きたくない理由は、前日から言っており、「勉強がいやだ」とのことでした。
でも花は今のところ、〈まだ1年生だからとは思うけど〉勉強そんなに苦手って思う必要はないくらい、普通に問題を解いたり、理解ができているのです。単純に学校の授業が面倒なのか、もしくはお友達に苦手な子がいるのか、本当のところは私にもよくわかりません。)
「とりあえず着替えて、ママが車で送ったら学校いけそう??」ときくと
渋々「うん」と言いました。
「10日間はママが送って」というので、
「じゃあ自分で、その日までカレンダーに印をつけて」と言って、花がカレンダーに丸印を書きました。
車に乗り込んで、学校に行きました。
今度は、学校の門から少し歩いたところで花の足がぴたりと止まりました。
「学校行きたくない」
そこはまだ外なので雨が当たり風も冷たかったので、
「とりあえず寒いから昇降口まで行かせて。そこで考えよう」といって、
花もそれには納得したようで、昇降口まで行きました。
そして昇降口についたら、運動靴を脱ぎ、上履きを履くところで、
花が下駄箱の前に座り込みました。
そこからが長かったです。30分くらい座り込んで動きませんでした(*´Д`)
わたしはずっと、
「今日は学校終わったらおばあちゃんのおうちでお寿司パーティーだよー」
(この日はパパの実家が花の退院祝いの会を開いてくれる予定でした)
「水曜日だから学校終わるの早いよーあっという間に終わるよー」
とプラスになることをずっと声掛けしていましたが、
花はなかなか心を開かず・・・長かったです。
ずっと座っていて、寒くなったのか、
花が「トイレに行ってきていい?」と言って、トイレに行きました。
そこから出てきたら気が変わったのか、
「今から行く。」と言い出し、教室に向かいました。
重い足取りで教室に行くと、クラスには誰もいなくて、
どうやら図書の授業だったらしく、1年2組のみんなの姿はありませんでした。
ランドセルを置き、図書室に向かいました。
図書室に行くと先生が「よくきたね~」と出迎えてくれて、
先生に挨拶と少し伝えたいことを話して、
ようやくここでバイバイができました。
7:40に家を出て、9:40に学校を後にしました。
2時間長かった~~~~
今回は、雨の日であるという事、
初日から歩いていくというわたしの選択ミスが原因ではありましたが、
退院してからのこの次の日の出来事に、心が砕けそうになりました(笑)
帰りのお迎えに「楽しかった」の笑顔
学校にお迎えに行くと、車に乗り込んできた花は、笑顔でした。
「学校どうだったの?」ときくと
「ん?楽しかった」と言いました。
わたしもふ~と一安心。
その日の夜はまた「学校行きたくない」と言って、寝ましたが、
次の日の朝は、車で送ると普通に降りて学校に行きました。
大人でもそうですが、1か月も間が空いてしまうと、
なかなかまたそこに戻るという事はとっても勇気がいることなんですね。
とりあえず雨の日は絶対車で行こうと心に決めた1日になりました。